2015/4/12~21 エクアドル
ガラパゴスウミイグアナ
【分類】イグアナ科 ウミイグアナ属 (一属一種)
【全長】120~150センチ
【体重】最大12キロ
【英語】Galápagos marine iguana
【西語】iguana marina de Galápagos
唯一海を泳ぐイグアナ
かのダーウィンに「おぞましく、最も醜く、不格好なトカゲ」と言われたガラパゴスウミイグアナ。実はイグアナで唯一「海を泳ぐ」すごいイグアナなんです。
もともとは、前回ご紹介した「リクイグアナ」だったウミイグアナ。棲みついた島に十分な食料がなかったため、餌を求めて海へと向かいます。
とはいえ、爬虫類であるイグアナ。海中に長時間いることはできません。そこで効率よく餌が得られるよう、幾つかの進化を遂げます。
【尾】縦に平たく側扁し、頭胴長の1.5倍の長さに。尾を左右に揺らしてより速く泳げるようになりました。この泳ぎ方が可愛い。
【爪】流れの激しい海中でも岩にしがみつけるよう、長く鋭くなりました。
【鼻】岩から海藻を擦り取れるよう、短く丸くなりました。だからこの顔なんです。
【鼻】体内の塩分濃度を調整するため、塩腺という器官を持ちました。くしゃみをして塩腺から余分な塩を排出します。この塩が頭に溜まってカツラのように見えることも。
【身体】熱の吸収を上げるため、体色が黒くなりました。
こうした進化により、効率よく餌を得られるようになり、また15分間の潜水が可能となりました。
↓ リクイグアナとウミイグアナの比較です。
ちなみに、ガラパゴスは本島と陸続きだった歴史がないため、イグアナたちは流木などに掴まって島に辿り着いたと言われています。面白いですね。
冷えた身体を…
このような進化を遂げて、15分間の潜水が可能となったガラパゴスウミイグアナ。
海から上がると、必ずしなくてはならないことがあります。
それは…
日・光・浴 ♡
ガラパゴス諸島は赤道直下にありながら、海の水は冷たいです。これは、南極からの冷たいフンボルト海流と、深海から流れる冷たいクロムウェル海流の影響です。実際にガラパゴスの海に入り、その冷たさにビックリしました。
爬虫類であるウミイグアナは、自らで体温調整することができません。
そこで、海から上がって冷え切った身体を「日光浴」で温めるのです。
↓ 砂浜で日光浴♡
↓ 岩の上で日光浴♡
とはいえ、海辺で日光浴は効率よくないと思うのですが…。
あ。
シュールです。
ガラパゴスウミイグアナ、いかがでしたでしょうか?
ダーウィンの言う通り、おぞましく、最も醜く、不格好でしょうか?
私には、可愛くて可愛くて仕方のない存在です。
>> 次は、ガラパゴス諸島の名前に由来する「ガラパゴスゾウガメ」をご紹介します。
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