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執筆者の写真Tomoka Miyata

2021 南信州 桜の旅 ~箕輪町・駒ヶ根市・阿智村・南木曽町~


再び南信州へ


数日前に南信州の桜めぐりをしたばかりだというのに、再びやってきました。




中曽根の権現桜(箕輪町)


上伊那郡箕輪町の中曽根にある「権現桜」。

置いてあったチラシによると、推定樹齢は1,000年。あまりにも古木のため、種類不明で、蝦夷桜か江戸彼岸桜であろうとのことです。

樹高15メートルで、地上から1.5メートルのところで枝が二つに分かれています。それぞれ開花時期および花の色、そして表皮の肌が異なることから、二本の木が癒着したともいわれています。




光前寺の桜ほか(駒ヶ根市)


霊犬・早太郎伝説の残る光前寺には、中央アルプスを背景に枝垂れ桜が70本以上あります。夜のライトアップが素晴らしいことを知りつつ、今年は昼間のみ観賞。

桜のほかにも、石楠花や水仙が美しく咲いていました。本堂への続く杉並木参道も素晴らしいです。



ここで中央アルプスの「雪形」をご紹介。


雪形とは、山の残雪や岩肌などが作り出す模様を人や動物などの形に見立てて名付けられたもので、かつては農事暦の役割を果たしていました。


下の画像には、三つの雪形が現れています。

一つ目は、島田髷をした「島田娘」。中央アルプスを代表する雪形で、分かりやすいです。

二つ目は、その向かって左にある「盆踊り娘」もしくは「種まき爺さん」。どちらかというと、「盆踊り娘」のほうが私はしっくりきます。

そして三つ目は、右の千畳敷カールにある「駒」。駒(馬)は向かって左が頭なのですが、他の雪形に比べると分かりづらいですね。




吉瀬の枝垂れ桜(駒ヶ根市)


いつか満開の姿を見てみたいと思っている吉瀬(きせ)の枝垂れ桜。今年も時期を逃してしまったようです。




昼神温泉郷の花桃(阿智村)


パッと明るくなりました。昼神温泉郷の花桃です。同じく阿智村の月川(げっせん)温泉郷の花桃より、こちらのほうが早く咲きます。


阿智昼神観光局の花桃の里のパンフレットにあった「花桃ヒストリー」が興味深い内容だったので、一部抜粋(+補足)しておきます。

【1922年】

福沢諭吉の娘婿で木曽発電(株)社長の福沢桃介さんが、ミュンヘンの庭に咲いていた花桃の美しさに感動。自分の名前に似ていることもあり(ドイツ語で花桃はblume(ブルーメ=花)pfirsich(プフィルズィヒ=桃))、3本の苗を購入し、大桑村の須原発電所に植える。

【1948年】

須原発電所に勤務していた藤原長司さんが花桃を増やしたいと、妻籠の国道256号線沿いに植える。これが「花桃街道」の始まり。

【1974年頃】

妻籠宿から清内路村に嫁いだ大宮トメさんの嫁入り道具の花桃の木をもとに、清内路地区に花桃を増やしていく。清内路の人々に愛され門外不出の花となる。

【1991年】

阿智村園原の旅館「野熊の庄 月川」社長の渋谷秀逸さんが「人も少なく殺風景な山里に嫁いでくれた嫁たちの励みにしたい」と、清内路から花桃の苗を譲り受け、植栽を始める。

【2002年】

「花桃の里作り委員会」発足。

【2018年】

月川温泉郷一帯に約5,000本、花桃街道に約5,000本、阿智村全体に約10,000本の花桃。




黒船桜(阿智村)


旧清内路村にある「黒船桜」です。

素晴らしく立派な枝垂れ桜で、いつも感嘆の声を上げてしまうほどですが、残念ながら、私の撮影技術の不足により、その魅力を表せていません。とはいえ、今回も素晴らしかった!

ペリー来航時に植えられたといわれています。




駒つなぎの桜(阿智村)


源義経が馬をつないだといわれる江戸彼岸桜です。

ライトアップされるかしらと30分ほど待ちましたが、この日はライトアップされませんでした。おかげで、この古木と向かい合いながら静寂のときを過ごすことができました。

駒つなぎの桜(阿智村)
駒つなぎの桜(阿智村)


この古木は静かに佇んでいますが、生命力や迫力を感じます。生き様を見せつけられているようで、畏敬の念を抱きます。

駒つなぎの桜(阿智村)
駒つなぎの桜(阿智村)


余談ではありますが、下の画像はスマホで撮影しました。ブレないように呼吸を止めて撮ったのですが、なかなか味わい深く撮れています。すごいなぁ。

駒つなぎの桜(阿智村)
駒つなぎの桜(阿智村)



長延寺(南木曽町)


木曽郡南木曽町の長延寺(ちょうえんじ)の枝垂れ桜。

たまたま帰り道を木曽経由にしたため、偶然見つけた桜の名所。素晴らしかったです。




以上、南信州 桜の旅 ~箕輪町・駒ヶ根市・阿智村・南木曽町~ でした。

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