愛用のポーランド陶器
ぽってりとした温かみのある陶器で、日本でも人気の「ポーリッシュ・ポタリー(ポーランド陶器)」。私もファン一人で、愛用しています。
この陶器は、ポーランドの南西部に位置する「ボレスワヴィエツ」という小さな町で作られており、世界旅で必ず行こうと決めていた町の一つです。
無念に終わった陶器の町への旅
2016年5月、実際に陶器の町「ボレスワヴィエツ」まで足を運びました。目的はもちろん工場見学!この愛らしいポーリッシュ・ポタリーがどのように作られているのか、自分の目で見たかったからです。
しかし!
なんということでしょう。その日は工場がお休みでした。
翌日はアウシュビッツへ向かうことにしていたので、泣く泣く、この町を後にしたのでした。この日より私は「いつか必ず再びボレスワヴィエツへ!」を心に決めて過ごしていました。
トップデザイナーさんが松本市へ!?
そんなある日、なんと、私の地元・松本市に、ポーランドのボレスワヴィエツからポーランド陶器のトップデザイナーさんが来るという情報をゲットしたのです!これは行かない選択はありません。
イベント当日、通勤前に会場の「セラミカ」さんにお邪魔しました。こちらはポーランド陶器「セラミカ・アルティスティッチナ社」の製品を取り扱うお店で、初めて行ったときはその品揃えの多さに「ここはポーランド!?」と声を上げそうになったほどです。
「セラミカ」さんは、旧松本市庁舎の一階にあります。この辺りは、大正ロマン漂う素敵な場所で、松本駅から歩いて15分ほどの距離です。
ちなみに、セラミカ(ceramika)という言葉は、ポーランド語で「陶器」「陶芸」を意味するようです。
緻密な絵付け作業
お店に入ると、多くの人が集まっていました。ポーランド陶器の人気の高さがうかがえます。暫くすると、ポーランドからいらしたパターンデザイナーのマリアさんが登場し、絵付けのデモンストレーションが始まりました。
ポーリッシュ・ポタリーの絵付けは、スタンプで行います。
スタンプに染料を付け、ポンポンポンと次々に押していきます。緻密な作業です。
この「ポンポン作業」を動画でご覧ください。
濃紺色の数パターンの絵付けが終わると、次はそのパターンの一つの中に赤色の丸を付ける作業です(下の画像の左)。こちらもポンポンポンポンと。そして最後に、底にスタンプを押してサインを書いて完成です(下の画像の右)。
完成まで動画でどうぞ。
絵付けの完成です!
スタンプを触らせてもらいました。フワフワと柔らかく、押すときの力加減がダイレクトに絵に出そうです。画像がピンぼけしていますが、こちらは花の絵柄です。
次のデモンストレーションが始まりました。
デザイナーさんらとポーランド旅話
パターンデザイナーさんのほか、プロダクトデザイナーの方もいらしていました。画像右が、セラミカ・アルティスティッチナ社でアートディレクター兼メインデザイナーとしてご活躍中のマリウッシュ・オホツキさんです。
私が「ポーランドのボレスワヴィエツへ行ったけれど工場がお休みで見学できなかった」とお話すると、「それはとても残念。でも遠く日本から私たちの町へ来てくれていたなんて嬉しい」と言ってもらえました。
「毎年8月中旬から下旬にかけて、ボレスワヴィエツの町で陶器祭りをやっているから、是非来てね」と嬉しいお誘いを頂き、私の「いつか必ず再びボレスワヴィエツへ!」の決意が更にレベルアップしました。
仕事に向かう時間になったので、後ろ髪引かれる思いでお店を後にしました。
勤務先に行き、いつものように業務をしていると、なんと、先程のデザイナーさんたちが私の職場に来たのです!職場のお客さまだったのです!
早速駆け寄り、お礼を伝えました。皆さん、夕食に出かけるとのことだったので、また後程お話しましょうと約束をしました。
夕食から戻られ私を見つけるや否や「あなたに渡したいものがあるの!」と言って、素敵な封筒をプレゼントしてくれました。
開いてみると…!
ポーリッシュ・ポタリーのペンダントトップです!
何もせずとも、そのぽってりとしたフォルムから温かみを感じるポーリッシュ・ポタリーですが、こんな素敵なデザイナーさんにお会いし、こんな素敵なエピソードが加わって、ますますポーリッシュ・ポタリーが私にとって大切なものとなりました。
おまけ
数ヶ月前に撮影した「セラミカ」さんの店内です。どれも職人さんの手作りかと思いを巡らせると、温かな気持ちになります。
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